葬儀の形式其の弐「家族葬」とは

家族で葬儀を行う「家族葬」とは、一般葬ほど大勢の弔問客を招かずに、家族で(場合によっては親しい友人を呼ぶこともあります。)お見送りする葬儀の形式で、通夜式や告別式などの儀式は一般葬と同じように執り行うのが一般的です。ただ、家族葬は社会的なお別れが一般葬に比べておろそかになるために、特に親族の方には、家族葬を行うことへの理解が必要であり、事前にきちんと話し合う必要があります。

家族葬で済ませる一番の理由は、「参列者が減少している」ということで、具体的には、以下のような事情が背景にあるようです。

  • 近年の高齢化により、故人が高齢で周囲との付き合いが少ない。

家族葬には明確な定義はありませんが、一般的には、縁故関係の深い親類や故人の友人、近所の方など、少人数での葬儀のことが多く、小じんまりとした葬祭場や、ご自宅で執り行う方も少なくありません。どちらにしても弔問客が少ないため、個々人の故人への想いが反映しやすいという特長があります。

一般葬に比べ、喪主をはじめ濃い縁故の方の儀式の細やかな希望も多く取り入れることが可能なので、お知らせする人以外からの参列をお断りする、香典、供物、弔電を受け取らない、通夜振る舞いやお伽を行う、行わないなどといった選択も自由に決めることができます。参列をお断りする場合には、お断りの文章をあらかじめ用意しておき、自宅前に張り出すなどします。また、参列をご遠慮していただいた方に、葬儀後にご挨拶のはがきを出し、故人の遺志と親族の意向により「家族葬」で執り行ったこと、そのための「諸々の対応についてはご理解ください」の旨の文章を添えるとよいでしょう。

家族葬は一般葬に比べて規模が小さいことから、費用を抑えられること、また参列者の人数をあらかじめ限定することにより、食事や香典返しなどの数を把握できるのが利点で、人数にもよりますが、一般葬の半分か、それ以下のお金で賄える場合がほとんどです。

また、「家族葬だったので、儀式に参列できなかった。」という理由で、日を置いてから自宅へお焼香に見える方がいるかもしれませんので、香典返しなどの対応も考えておく必要があります。

深い縁故の方しか呼ばなかった場合のクレーム対応、ご近所さんの場合には、「我が家でお葬式を出した時には、(今回お亡くなりになった方から)香典をいただいていたので、私も香典をお出ししたい。(お互い様)」と言って香典を持ってくる場合など、予測しない事態も出てくるので後々、「こんなに面倒ならば、一般葬にしておけばよかった。」ということにならないために「どういうお葬式をしたらよいか。」を家族でじっくり考える時間を持つとよいでしょう。